マキの靴　沖縄・那覇の靴屋、健康靴・インソール専門店　

こんにちは
義肢装具士のＲｅｅです。

今回のお客様は、脳血管疾患の後遺症で左半身に麻痺が残ってしまったS様です。
麻痺の状態は左足が充分に動かせなく、足首が少し動かせる程度。
歩行時には左足が外側に倒れやすくなっています。
普段は短下肢装具と呼ばれる装具を装着しています。


短下肢装具です。
ご相談内容は、装具をつけたまま履ける靴が欲しいとのことでした。

S様の足を観察して見ると、足首を上に動かすことが出来ます。
足首が動かせる状態なら、短下肢装具の代わりにブーツを履かせることで、
歩行がしやすくなることを提案させていただきました。

短下肢装具を外して、ブーツを履けば見た目にも良くなります。
S様に納得していただき、早速製作にかかります。

まずは足の計測や型取りをします。

石膏包帯で型を取るのですが、その前に足が汚れ無いようラップをまきます。


石膏包帯を巻いていきます。


同時にトリッシャムと呼ばれるスポンジで足の裏の形状も型取ります。


約二週間後、仮合わせ用の透明なプラスチックで靴を作ります。
靴の中で足がどのような状態にあるのか？
どこか圧迫しているところはないか？
など、色々チェックします。
デザインや色などをこの時に相談します。


さらに二週間後、仮合わせ用の靴のチェックです。
左のかかとからふくらはぎにかけて、短下肢装具の代わりになるように硬い素材を用いてます。
左右で色が違うのは、色の見本も兼ねているからです。


今までの装具と比べると少し低く製作してます。
これはS様の足首がほんの少しですが上に動かせるため、この高さでも支障がないと判断したためです。


別の角度から
麻痺がある方は靴を履く際にうまく足を滑らせることが出来ません。
ブーツならなおさらです。
その為ファスナーを両サイドにつけ開口部を大きくして、そのまま足入れができるようにします。


さらに二週間後、完成した靴型装具です。


麻痺の特性上、どうしても外側に倒れがちですが、今までの装具に比べると
履き心地もよく、歩行もしやすくなりました。


短下肢装具と比べてみました。
ずっとお洒落です。


左足が外側に倒れるのを抑えるために、靴底は外側に広がるように製作してあります。


このように、靴を一から製作する場合健康保険が適用になることがあります。
S様も今回はお医者様の処方の元、健康保険にて製作させていただきました。

ご協力いただきました。S様ありがとうございました。

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マキの靴まで
☎098-862-0160